ウェルダンUBの傾向と対策
(最終改訂:2006.03.30)

 ここでは、ウェルダンUBにおける出現モンスの傾向やその対策を考えます。解説はUBでの死亡回数70回以上を誇る知人のナイトさん(Lv45+のSTRナイト)にお願いしました。
 UBの戦い方・基本編と同じく、基本的には、フルZELフルDAI装備を揃えた中級者で、UB経験があまりないか、初めての人を対象として書いています。また解説して下さったのがナイトさんですので、対象も主にナイトを想定している事をご了承下さい。

<競技の準備>
・オレp白pの数で勝敗が決まる!?
 ウェルダンUBは、UBの中で最もクリアが難しいと言われていました(*)。レベル48までという制限があるうえに、モンスが次から次へと湧き出し、尚かつ最後は、多量の雑魚モンスに混じってフェニックスが登場します。時間もあまりありません。ゆえに非常に辛い戦いを強いられます。
 「UBの戦い方・基本編」ではBOXされないようにと注意してありますが、ウェルダンUBでは、ある程度のBOXは覚悟しておいた方がいいでしょう。そのためにもオレpや白pをまとまった数で持っていく必要があります。
(*)BE強化により、現在最もクリア率が悪いのはグルーディンUBです。
 例を出すと、レベル45・AC-50(魔法込み)ぐらいのナイトなら、赤60オレ60白20という感じに持っていけば十分に戦えます。これで35k分ぐらいです。本当は赤pをオレpに換えた方がいいのですが、それだと出費がかさむので、ここでは赤pにしておきます。
 白pはもっと持っていってもいいのですが、経験的には20個以上持っていっても使いきる前に死にます。モンスが多すぎて、それぐらいあっという間に死にます。白pを生かすにはOE装備とMR装備が必要です。逆にAC-55(魔法込み)・MR50以上あれば、白pを増やして粘ったり、赤pではなくジュースで代用して経済的に戦うことも可能です。また対フェニ戦を考えるなら白pを増やした方がいいでしょう。
(*)最近のベガでは戦い方が変わってきているので、前衛職なら対フェニ用に白pをたくさん(50個以上)持っていきます。持っていくPOTの構成は、自分の装備やクラス、そして戦い方にも大きく左右されるので、何度か参加してコツを掴みましょう。
 白pやオレpは1秒に1個ずつ使用できます。つまり白p20個あれば20秒は耐えられるということです。そのあいだに状況が打開できそうにないなら無理でしょう。
 ヘイストに関してはGGPを使ったり、GPを使ったりしています。途中でいちいちGPを使うのが気になる人や、ショートカットが足りないと感じる人にはGGPをお勧めします。

・防具
 マジクロなどを使用し、半MR装備でいきましょう。装備はグルーディンUBとそう変える必要はないと思います。

・武器
 対フェニを考えるならMB必須です。ただし、グローイングオーラの魔法をかけてもらえる場合は、刀やダマ剣やカトラスで殴った方が効果的です。でも、かけてもらえるとは限らないので、MBは持っていきましょう。
 あとはグルーディンUBと同じでしょう。登場するモンスターの顔ぶれはそう変わりません。

・スペルスクロールや魔法のヘルム
 魔法のヘルム:力でPE-STR(フィジカルエンチャントメントSTR)とエンチャントウェポン(E-W)をかけ、魔法のヘルム:迅速でPE-DEX(フィジカルエンチャントDEX)をかけます。フェニに攻撃する人はMBにも忘れずにE-Wをかけましょう。ただし2005年3月22日のアップデートで消費MPが増えたため、ナイトの少ないMPではこれらすべてを自力でかけることはできません。足りない分はスペルスクロールを使ってかけます。

<入場するには>
・参加者数など
 ウェルダンUBは20〜24人で定員になることが確認されています。何人になるかはランダムのようです。入場は先着順です。
 ウェルダンUBはきついせいか、以前のあまり人が集まりませんでした。早朝4:00の開催時には定員割れもしばしば起きたほどです。現在は人気があり、特に夜20時の開催では入場がやや難しくなっています。
 入場時の詳しいやり方については、グルーディンUBの戦い方で紹介しているので、そちらを参考にして下さい。
 また入場の練習をするには、FLASH版のUB入場練習機もご利用ください。

<要注意モンス>
 グルーディンUBとほとんど同じです。大まかなことはグルUBの戦い方で紹介しているので、そちらを参考にして下さい。

<出現モンスのパターンと対策>
 ウェルダンUBはかなりパターンが細かくなっています。これを忙しい競技中に判別するのは難しいことです。
 なお、これらのパターンは、要注意モンスを中心としてパターン分けしていますので、違うパターンでも、ほとんど同じモンスが出てくることや、同じ系統なのにかなり違うモンスが出てくることもあります。
 ウェルダンUBの第1グループはみな共通です。またさして怖いモンスも出てこないので割愛します。要注意はダークエルフとアシタジオぐらいでしょうか。それと1aの鉄ゴレですね。
 一転、第2グループから急に変化に富み、内容も厳しくなります。
 ウェルダンUBで負けるときは、たいていこの第2グループの中盤以降で帰還者が多数になります。引き役の人がいても、あまりに湧くので役に立たないこともあります。そして人が減ると急激に辛くなります。クリアするには、全員でどれだけの敵を倒せるかに掛かっています。

 なおこれらのパターンと出現モンスについては、「リネージュ THE CROSS RANCOR エピソードW マスターブック 上巻」にデータが記載されていますので、お手元にある方はそちらもご覧下さい。

・パターン1(AC重視装備)
 これはゲイザー・コカトリス・バジリスクといった麻痺・石化モンスが出ないパターンです。ただしサキュバスは全パターン共通で第2グループ終盤に登場します。
 aとbに分かれています。aは、第2グループ中盤でグリフォン・デス・GASが出ます。bはサイクロプス・オークウィザード・オークスカウトなどが出ます。
 aでは第1グループの鉄ゴレが多数出ます。他のパターンでは5体ほどですが、1aのみ20体ぐらいの鉄ゴレが出るので、引きWIZがいる場合は、うまく引いてさばきましょう。
 他は楽そうに見えますが、第2グループ序盤で登場するオーガ・ブルートを倒すのに手間取っていると、相当数のモンスが湧いて溜まっていきます。bのオーク系モンスは1匹ずつは弱くても、多量に出るので身動きが取れなくなって厄介です。
 まず第2グループ前半を乗り切ること。特にブルートを積極的に倒しましょう。そうすれば楽になります。
 特にbは出現モンスの種類が多く、前のを倒さないうちに次々と湧いてきます。またオークスカウトが集中砲火を浴びせてくるので、これがかなり痛い。そのままKBBやサキュバスが出て、帰還者多数というのが負けるときのパターンです。
 bにおける中盤のオーク系モンス(ウィザード・ゾンビ・スカウト)は、数こそ多いですが弱い敵ばかりなので、踏ん張ればしのげます。オーク系モンスは連続して短い間隔で出るうえ、仲間意識(リンク)があるので、WIZは慌ててブリザを使わなくとも、オークが全て出るまで待ってから使った方がいいでしょう。
 bは第3グループもモンスの種類が多くなっていますが、出現間隔は多少ゆっくりなので、順番に殲滅していけば怖くありません。ただし30秒以上のインターバルはないので、常に戦い続ける必要があります。
 aもbも、引き役がいなくても、フェニを倒すに至らないまでも2ドレだけはENDしたり、時間切れまで粘る人がいることも多いパターンです。

・パターン2(バジリスク)
 第2グループ後半でバジリスク、第3グループ中盤にゲイザー・ブラックエルダーが出るのが特徴です。BE強化のために現在はほぼクリアが不可能となっています。
 aとbに分かれています。aの第2グループは、1aとほぼ出現パターンは同じで、オーガ・ブルート・グリフォン・デス・GAS……と続きます。ただしaのパターンは最近は見なくなりました。もう登場しないようです。
 bはバーニングウォーリアー・アーチャー・サラマンダーと火山シリーズが登場します。これはかなり痛く、特にバーニング系は仲間意識があるので、皆で協力して倒さないと、FAを取った人が次々に帰還させられてしまいます。その後はデス・GASとなってaと同じです。そして少しの間を置いて、バジリスク・KBB・サキュバスと続きます。バジリスク登場までにしっかりとモンスを片づけておくのがポイントです。
 第3グループに入ると、中盤でゲイザー、後半はブラックエルダーが登場します。他にも倒すのに時間のかかるモンスが多量に登場します。かなり辛いです。
 BEの強化以降、クリアがほぼ不可能になりました。ギランよりも困難です。理由は簡単で、ギランUBの第3グループに登場するBEはたったの6体ですが、このウェルダンUBのパターン2bでは16体も出てくるからです。ギランUBのメンバーで挑んでもクリアは難しいかもしれません。加えて2005年3月22日のアップデートでさらにBEが強化されたため、当分はクリアを見ることは難しいかもしれません。

・パターン3(エルモア・コカトリス)
 第2グループ前半でエルモアシリーズやタートルドラゴンなどが出るのが特徴で、ベガではもっともクリア率が高いパターンです。
 他のパターンとは登場するモンスがガラリと変わります。第2グループの最初にいきなり休む間もなく連続してモンスが出ますが、そう強くないので落ち着いて、あまり逃げずに倒せば怖くありません。
 第2グループ後半のシーダンサーが出る前に、じゃっかんの時間的余裕があるので、そこまでに頑張って倒しておきましょう。引きWIZがいる場合、この第2グループの前半を上手く引けるかどうかがクリアのポイントになります。
 第2グループの後半はモンスが出る間隔もあいているので、余裕をもって、出現するモンスをそれぞれ倒していきましょう。
 第3グループでは、中盤にコカトリスが出ます。あとはお決まりのパターンにガーストロードをくわえたぐらいです。
 適度にインターバルもあるので、引きWIZと協力しながら敵を倒していけば、かなりの確率でクリアできるはずです。

・パターン4(スコーピオン・ゲイザー)
 第2グループの序盤でスコーピオンが出るのが特徴です。
 スコーピオンのあとは、火卵・トロール・ボムフラワー・バーニングアーチャーと続きますが、ここまでで倒すのに時間がかかるモンスが出てきません。その後もデス・GASと続き、そこで、ほんの10数秒ですが小休止があります。このあいだに溜まった敵を倒せれば、かなり道が開けます。
 次にゲイザーが出てきますが、モンスが減っていれば怖くありません。早めに片づけてしまいましょう。そしてKBBとガースト。これは引き役の人に引いて貰ってもいいですが、次のサキュバスまで30秒もあるので、片づけてしまいましょう。そしてサキュバスが出たらみんなで一斉に叩きます。これで第2グループ終了です。
 第3グループに入ったら、序盤は全パターン共通です。2番目のクモを優先して倒します。次のスケルトンアーチャーとダークエルフも先に。第2グループのモンスをきちんと片づけていれば怖くないはずです。
 オーガやイエティは、倒せる分だけ倒し、あとは引いて貰いましょう。
 意外に鬱陶しいインプは、エルフなら手早く倒せるので、さっさとやっつけてしまいましょう。あるいはブリザで殲滅できます。
 アイスマンやイエティはBOXしてくるので、囲まれている人がいたら早めに助けましょう。
 他のパターンではゲイザーやコカトリスが出ますが、パターン4はイエティなので、引き役の力が存分に使えます。
 そのあとは、オークスカウトが集中砲火をしてくるので、これを先に倒しましょう。タゲを受けた人は逃げ、その間に他の人が倒します。あとは他のパターンとそう変わりません。
 パターン3と同様にかなりの確率でクリアできます。

・パターン5(シーダンサー)
 第2グループ序盤でシーダンサーが出るのが特徴です。
 シーダンサーは遠距離魔法攻撃をしてくるので、早めに倒しましょう。そのあとも、オーガ・イエティ・ブルートなどのモンスが続くので厄介です。
 他のパターンでは第2グループの途中で40〜50秒の余裕(モンスが湧かない時間)があるのですが、このパターンではその休憩がありません。休む間もなくモンスが出続けるので、かなり厳しいパターンです。とにかく安定した高い殲滅力が要求されます。逃げたくなるのをぐっと堪え、しっかり戦いましょう。
 第3グループは、魔法攻撃するモンスも、麻痺・石化モンスも出ません。第2グループのモンスが残っていなければ問題なく倒せるはずです。このパターンではとにかくモンスを溜めないように戦い続けることが重要です。


<ボス戦>
・ボス戦の前に
 第3グループが始まる前後で、今回は最後までいけそうかどうかがだいたい分かります。
 第3グループの終盤では、KBB・サイクロ・ホンケロ・鉄ゴレと続きます。これらをすべて倒していてはボス戦の時間がなくなります。そこで、タゲが来ている分だけを倒し、あとは引き役に引いて貰います。
 みんなで協力して、互いのタゲを剥がしましょう。引き役の人にモンスを集め、それ以外は、なるべく身を軽くできるように協力し合います。誰かが戦っていたら、そのモンスは倒してしまいます。より多くの人が、モンスを連れずにボス戦に挑めるようにしましょう。もちろん、その状態を維持しながら、ボスが出るまでは雑魚を可能な限り減らしていきましょう。
 そしてボスが出てきたらみんなで叩きに行きます。引き役の人は、ボスを叩きやすいように、モンスを遠くへ連れていきましょう。

・いざボス戦へ
 ウェルダンUBで登場するボスは、ドレイク2匹とフェニックス1匹で決まっています。
 ウェルダンUBもグルーディンUBと同じで、通常のモンスが出きった直後にボスが出てきます。できるだけボスを孤立させるか、モンスが少なく人の多い場所に引っ張っていってからBOXするようにしましょう。
 流れとしては、まずドレイク2匹から倒します。フェニはそのあとです。ドレイクからドロップがあった場合、フェニからのドロップはありません。ただし最近ではドレイクより先にフェニをBOXする人も多いようです。

・ドレイクの倒し方
 足が速いので要注意です。が、逆にそれを利用して、叩きやすい場所に引いていくことができます。数人で叩けばけっこうあっさりENDします。他にモンスがいなければ白pを使う必要もないぐらいです。しかし回復力が非常に強いため、ひとりで倒すのはかなり大変です。

・フェニックスの倒し方
 対フェニ戦で大切なのは、より多くの人間でBOXを作ることです。自然回復がボスの中でも高く、闇雲に1人2人が突っ込んで倒せる相手ではありません。
 順調に進んでいたのに結局フェニが倒せなかったという悪い展開は、たいてい、1人2人だけでフェニに特攻し、BOXを作れずに次々と死んでいってしまうことで起こります。
 FAを取りたい気持ちは分かりますが、周りに手伝ってくれる人がいること、また他の雑魚モンスが集まってこないことを確認してから突っ込みましょう。(フェニBOX中に、フェニ自身ではなく鉄ゴレ数体に殴られて死亡というのも良くある話です。)
 特にボス登場直後、BOXが形成されるまでは危険を伴います。フェニをBOXする準備が整うのを待つか、あるいはフェニと1対1でも戦えるだけの装備を手に入れておきましょう。
 フェニに突入する段階になったら、MBに持ち替え、カンタマのスクロールを使います。
 カンタマスクロールを使うと、

とメッセージウィンドウに表示され、自分の周りに、反時計回りに円を描く光輪のグラフィックが表示されます(右図)。
 これは1回だけフェニの魔法攻撃を遮断してくれます。魔法を遮断すると、カンタマを使用したときと同じメッセージとグラフィックが表示されます。これを目安に、またカンタマをかけます。HPが減ったらPOTで回復するのも忘れずに。
※カンタマを使うときと、カンタマの効果が発動した時(フェニの魔法攻撃を遮断したとき)に同じ効果とメッセージが表示されます。間違えないようにしましょう。要は慣れです。
※カンタマスクロールを使用する魔法モーションのあいだはPOTが使用できません。たとえば未変身のGPBPナイトの場合、それは1秒弱です。白pとカンタマを同時に使うことはできないということです。補助魔法モーションが少ない変身ならその危険を和らげることができます。
※2005年3月22日のアップデートでカンタマの効果時間が10秒に短縮されました。これまでは事前にかけておくことが可能でしたが、現在はフェニに飛び込む直前にかけなければ意味がありません。
 カンタマは10枚ぐらいはあった方がいいでしょう。MR装備が十分に整っているなら、カンタマを使う枚数を抑えて、そのぶんPOTを消費してもいいかもしれません。
 なお、フェニはGPを飲む場合があります(通称GPフェニ)。当然攻撃速度が上がるので、その時はかなり凶悪になります。MR55で白p飲みっぱなしでも間に合いません。GPフェニと真っ向から戦うにはより高いMRとよいACか、もしくは火リング・火マントなどの装備が必要です。

<収支を黒字にするには?>
 最近はクリア率も上がっているため、ウェルダンUBでも黒字にすることができるようになりました。配布アイテムもグルーディンUBに比べて高価なので、その分儲けることも可能です。
 ただしフェニのFAを取るなど真っ向から戦った場合には、白pを何十個と使うので、POTを拾っても赤字になることがあります。またフェニをENDするためには最後の配布アイテムを諦めなければならないこともあります。完全クリアやフェニのドロップを狙うならば赤字も覚悟していきましょう。


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