「8年目の夏休み」をプレイして下さって有り難うございます。感想などありましたらMessageFormからお聞かせください。
この「8年目の夏休み」は、都会で暮らす若者の、ふと感じる寂しさを描いたものです。いつもは時間の流れが速く、喧噪の中にいるような刺激的な都会の暮らしが、夏休みによって唐突に穴を空けられてしまいます。途端に退屈と寂しさが襲ってくる……そんな話です。
注意:以下はネタバレになります。
「8年目の夏休み」の着想の元となったのは、星里もちるの「ハーフな分だけ」という単行本に収録された短編です。一枚しか取れなかった里帰りのチケットを巡って恋人同士が喧嘩し、意地を張り合い、最後に、本当は一緒に里帰りしたかったんだよ……というお話です。
あれ、なんでこの話が元ネタになったんだ? と思った方は、まだプレイが足りないようです。この「8年目の夏休み」は、純粋に退屈な夏休みを過ごすというお話ではありません。実はトゥルーエンドがあるんです。トゥルーエンドに辿り着いて初めて、なぜこんなにも退屈な夏休みだったのかが分かります。
このトゥルーエンドには、辿り着くのが難しくなっています。一つ一つの選択肢を大事にしてみて下さい。そうすれば、そのエンドに辿りついたとき、「なるほど、あの選択にはこういう意味があったのか」と納得して頂けると思います。
「8年目の夏休み」には、里砂と信治という2人の恋人が出てきます。
二人はもう8年以上も付き合っています。高校で知り合い、卒業してお互い東京に出ました。
それから8年。今では一緒に暮らし、ずっと一緒に過ごしています。それが当たり前でした。その当たり前が「夏休み」や「帰省」というイベントで崩れてしまいます。たった一週間だけど主人公に与えられた、一人きりの夏休みというこの時間に、彼が何を考えたか。今まで漫然と続けてきた関係をもう一度見つめ直し、そろそろ次の関係に進んでも良いんじゃないのか。俺達だって、もうそんな年齢になったんだよなぁ……。と、そんな風に思う瞬間を描いたものです。
この二人、これから先は結構速いかもしれないですね。
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